桐のいろは

桐箱としての「桐」

日本は年間湿度が20~90%変動するといわれ、非常に収納物が傷みやすい環境にあります。そういった暮らしの中で、人々は桐の素晴らしい特長に気づき、多くの桐製品を生活へ取り入れてきました。

なかでも桐箱は収納・保管に最適と認められ、古くから高級な美術品などを収める代表的な保存道具として活躍しています。また『菊の御紋』に次ぐ皇室の紋章として利用されており、戦国時代の名武将達に家紋として下賜されて以来、五七の桐は日本国政府の慣例的な紋章、日本の国章に準じるとしてよく知られています。

このような機能性・格式のある桐・桐箱は、大切な方への贈り物を入れるパッケージとして最適な素材と自信を持っておすすめ致します。

「桐」の木

他の木とは異なった多くの特性を持っている「桐」は、成長が早く幹の中心が空洞になっています。

桐の木は、道端などでも自生したものを見かけます。しかし、その多くは手入れされていないので、枝下の幹の長さが短く樹形もまっすぐなものが少ないため、なかなか良材とはなりません。

当社の桐箱に使用する桐の木のほとんどは、畑(一部は山)などに植林され人の手によって管理されたものを使用しています。

産地や用途、生育状況などによって伐採時期はかなり異なります。植林後15年ほどで伐採されるものもあれば、樹形もよく良材がとれるものでは30年ほど、またそれ以上経ってから伐採されるものまで様々です。

桐はアクの強い木のため、伐採後、数年は雨風にさらし、しっかりとアク抜きをしないと良材にはなりません。強制的に、大きな水槽につけて短期間にアク抜きをする方法もありますが、やはり長い年月、手間暇をかけアク抜きをするのが最善かと思います。

このように桐材となるには、立ち木時から伐採までの管理、伐採後の長期に渡るアク抜きなど、使用されるまでに多くの手が必要となるため高級材となります。

桐箱に使用する桐の木のほとんどは、計画的に植林・伐採されていますので森林破壊となりません。また、切った切り株から芽がでて成木となる桐の木は、地球環境に配慮した適材、【環境にやさしいエコで機能性に満ちた素材】といえます。

産地

現在、当社が取り扱っている桐材は中国桐、北米桐、国産桐(会津桐、備後桐、北陸・東北地方)を使用しております。

「桐」の特性

木の周辺部のやさしい白色、中心部のうすい黄色はともに優美な光沢があり、木目も優れています。

やわらかい表情、なめらかな質感を特徴とするのが、桐です。

多くの利点からも安心して使用されています。

熱を伝えず燃えにくい
桐の発火点は約420℃といわれています。燃えにくく煙の発生も少ないので、昔から火鉢、カイロ灰などに用いられてきました。乾燥すると細胞の内部が乾いた空気に満たされるため、熱が伝わりにくくなるのです。燃やすと杉材などよりも早く炭化しますが、すぐに灰にはなりません。表面に炭化層(炭化したまま長く保つ状態)ができ、熱を内部に伝えにくい構造となり、高性能の断熱材に囲まれた桐箱に変化します。そのため、火事になっても桐の箪笥に入れていた衣装だけは無事である、といったケースも多いのです。
非常に軽い
気乾比重(含水率15%時の比重)0.18~0.38。国産の木では最も軽い材で世界一軽い木、バルサに続くといわれています。同じ形の木箱でも、桐箱は軽くて持ち運びに便利です。
狂いが少ない

十分に乾燥された桐材は伸長率・収縮率が小さく、木材の狂いが少ないため、ぴったり隙間のない製品を作ることができます。このような桐箱や桐箪笥は内部の気密性が高く、外の温度や湿度変化の影響を受けずに大切な品を長期保管・保存することができるのです。

台風の影響で大雨による被害が多発し、家中のものが水浸しになってしまった中、桐タンスに入れていた衣装だけは無事だったという話もあります。

防虫機能
乾燥した桐材には虫がつかない、と言われています。桐の抽出成分の中には、虫を寄せ付けない成分であるバウロニン・セサミンなどが多量にありますが、殺虫機能は期待できないため、虫食いの被害がないとはいえません。桐箱には気密性があるので、新たな害虫を寄せつけない利点があります。重要なのは、中に害虫を入れないことです。納める前は、十分に陰干しなど行って下さい。
恒湿作用が高い

外気を遮断する機能が高い桐箱・桐箪笥の内部には、木材固有の恒湿作用(木材が湿度変化に対応して、湿気を吸放出することで湿度調整をする性質)が働き、内部の湿度が一定に保たれます。柔らかくて比重の小さい木ほどその作用が高いとされています。

そのため、湿気を取り除いた品を桐箱に収納すると、長期保管が可能となります。

腐食に強い
桐は、極めて腐りにくい木材です。桐材にはタンニンという防腐能力の高い成分が大量に含まれています。そのため、湿気のある日本の風土でも腐りにくく、苔や細菌の繁殖もおさえて、長期にわたり使用することができます。
桐箱・桐製品を長くご利用いただくために
直射日光のあたる所や高温になる所、湿気が多い所には保管しないで下さい。

桐箱は天然木・自然素材のため、急激な温度・湿度などの環境の変化は避けて下さい。

木の伸び縮みによる反り・割れなどから、破損・変色・カビ生えの原因となります。

冬期は、暖房の効き過ぎた部屋での保管は避けて下さい。

桐箱は、水気や湿気に注意して下さい。
桐箱は、濡れた手や濡れタオルなどの水気のあるものでさわったり、湿気の多い場所で保管すると、変色・シミの原因となりますのでご注意下さい。
箱はひとつひとつ手作りのため、多少の寸法誤差があります。
手作りのため、多少の寸法誤差が生じてしまいます。数量がある場合、蓋形状で印籠蓋・ヤロー蓋・四方山、サン蓋などは、蓋と身を他のものと混ぜるとピッタリと合わなくなりますので、必ず品物を詰める際にはセットしてあるもの同士を合わせて下さい。
桐箱は天然素材から出来ています。
木箱はどのような素材でも時間の経過、使用環境とともに経年劣化、変色・変形等いたします。自然素材の特性上、使用・保管環境による変化につきましてはご理解、ご了承下さいますようお願い申し上げます。
必ず、陰干しなどで湿気をとり除いてから収納して下さい。

桐箱に入れておけばどんなものでも長期保存ができる、と誤解されている方も多いですが、湿気を帯びた品々、その包紙や布などを収納すれば、中はたちまちカビだらけになってしまいます。

湿度の低い日に日陰の風通しの良い所で、乾燥させてから収納して下さい。

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